ビクトリア女王は、ウィリアム4世の後を受けて、1837年に即位しましたが、ビクトリア女王のファージング銅貨は、翌年の1838年から鋳造され始めました。
1ファージングは、4分の1ペニー。
直径は22mm、重さは4.72gです。
表は、左を向いたビクトリア女王の肖像です。
1.Young Head (1838-1860)
2.Bun Head (1860-1894)
3.Old Veiled Head (1895-1901)
この肖像は、一番最初のYoung Headの肖像(即位当時の18歳のもの)です。
銘は、VICTORIA DEI GRATIA 1840(Victoria by the Grace of God)。
首の断面に、WWのイニシャルが浮き彫りになっているのが見えるでしょうか。
裏は、左手でトライデント(三叉槍)、右手でユニオンジャックの盾を持ったブリタニアが右向きに座っています。
そして、下には、
左:シャムロック(三つ葉のクローバー)の花(アイルランドの国花)
中央:チューダーローズ(バラ)の花(イングランドの国花)
右:あざみ(スコットランドの国花)
と、それぞれの国花が描かれています。
銘は、BRITANNIAR:REG:FID:DEF.. (Queen of the Britains, Defender of the Faith)。
硬貨を鋳造する際の型にはバリエーションがあり、この銅貨には以下の特徴があります。
1.BRITANNIARのBの飾り(セリフ)が1つしかない(上の飾りがない)
B の次の R や I を見ると、文字の左側の上下に飾り(セリフというそうです)がありますが、この銅貨の B には上の飾りがありません。
2.DEF の後がコロン(:)ではなくダブル・ストップ
DEF の後は、通常コロン(:)なのですが、この銅貨はダブル・ストップ(ピリオドが2つ、ほぼ重なっている)になっています。
また、他のパターンとして、シングル・ストップ(ピリオドが1つ)というのもあるそうです。
こういうバリエーションを発見するのも、それだけ珍しい硬貨だということが分かり、中々楽しいものです。
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