2019年8月28日水曜日

補足2 ウェリントン公爵オックスフォード大学学長就任記念 1834年

前回、英国の初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリーのオックスフォード大学学長就任を記念した銅メダルを紹介しました。

⇒ 「英国銅メダル ウェリントン公爵オックスフォード大学学長就任記念 1834年」

その際、製作年について、銘では「1834年6月10日就任」と1834年となっているのに対して、大英博物館のサイトでは1833年となっていて、異なっていることを指摘し、疑問を呈しました。

今回、なぜ製作年が相違しているのか、どちらが正しいのか、大英博物館に照会メールを送り、以下の通り確認しましたので、報告します。



結論


結論から先に言うと、大英博物館のサイトの記載が間違っていたと回答がありました。

つまり、製作年は1834年が正解です。

今回の照会を受けて、早速データを変更した旨、連絡をもらいました(ただし、現在ウェブサイトの大規模改善中とのことで、修正が反映されるのは2020年春になるとのこと)。



照会メール


大英博物館には、以下の照会メールを送付しました。

I would like to ask you about the Duke of Wellington medals in your collection as follows.


The medals are the silver one (museum number:M.6221) and the pewter one (museum number:1947.0607243) with the same design.


Productin Year


The inscription of the medals write


HIS GRACE
THE
DUKE OF WELLINGTON
CHANCELLOR
OF THE
UNIVERSITY OF OXFORD
INSTALLED
JUNE 10TH
1834


But, your explanation says that the date (of production) is 1833, not 1834 as written in the inscription.


What makes you think that they were made in 1833?


If you have any documents which indicate that they were made in 1833, will you show me ones, please?


(意訳)

メダルには1834年就任と記載されていますが、大英博物館のサイトでは製作年は1833年となっています。

なぜ1833年製作と判断されたのか、理由があれば教えて下さい。


回答メール


上記照会メールに対して、大英博物館から届いた回答メールは以下の通りです。

Thank you for your enquiry.


The year given for these medals on the Meseum's website is an error.


I have now changed it to 1834, although as the website is currently undergoing a major upgrade these changes will not appear online until  Spring 2020.


Thank you for drawing this to our notice.


照会をありがとうございます。

大英博物館のウェブサイトに載っているメダルの製作年は間違ったものでした。

早速1834年に訂正しました。

ただし、現在ウェブサイトの大規模改善中のため、この訂正がオンラインで反映されるのは2020年春となります。

間違いに気づかせてくれてありがとうございます。





照会メールを送付した際には、製作年が1833年である根拠を示す書類を期待していたのですが、蓋を開けてみると記載が違っていたという結論に落ち着きました。

期待とは違っていたものの、ひとつ疑問が晴れ、また、結果として大英博物館のデータを正しくすることができました。

以上、報告させていただきます。

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2019年8月26日月曜日

補足1 ウェリントン公爵オックスフォード大学学長就任記念 1834年

前回、英国の初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリーのオックスフォード大学学長就任を記念した銅メダルを紹介しました。

⇒ 「英国銅メダル ウェリントン公爵オックスフォード大学学長就任記念 1834年」

その際、1834年の学長就任後も、首相、外相なども務めて政治活動を続けていたことが、

「そんなことって、本当にあるのだろうか?」

と、気になっていました。

その場では、

「東大総長が在任中に、時の内閣に入閣しているようなものでしょうか」

と誤魔化してみたものの、実際のことが知りたくなり、思い切って専門家に問い合わせてみることにしました。

丁度、「図説 イギリスの歴史」(指 昭博著)を読み終わったタイミングです。

ということで、無謀にも、著者である神戸市外国語大学学長の指 昭博教授に以下の照会メールを送付しました。



「メダルの銘、及び、オックスフォード大学のサイトによると、ウェリントン公爵は1834年から1852年までオックスフォード大学の学長を務めています。


一方で、ウィキペディアによると、その間においても、首相、外相を務め、1837年のビクトリア女王即位後も、引き続き政治活動をしていたようです。


当時、大学の学長が、その在任中にも政治家として活動することは普通だったのでしょうか。


それともオックスフォード大学学長は所謂名誉職で、政治活動がメインだったのでしょうか。」




すると、光栄なことに、早速以下の通り回答をいただきました。



「『オックスフォード大学学長は所謂名誉職』


という理解でけっこうです。


今でも、イギリスの伝統的な大学の場合、学長は名誉職で、王族などが就任し、実質的な大学の職務(日本の学長の職務)は、副学長が行います。


現在、王族としては、たしかアン王女が、ロンドン大学とエディンバラ大学の(名誉職の)「学長」であったと思いますが、オックスブリッジなどは、貴族やナイトの誰かだったと思います。」




とのことです。

ということで、気になっていた疑問が完全に払拭されたので、報告させていただきます。

指学長、ご親切に教えていただきありがとうございました。

この場で、改めてお礼申し上げます。

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2019年8月23日金曜日

英国銅メダル ウェリントン公爵オックスフォード大学学長就任記念 1834年

今回は、英国の初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリーのオックスフォード大学学長就任を記念した銅メダルを紹介します。

表は、オックスフォード大学学長ローブ姿の初代ウェリントン公爵の胸像です。



























そして、裏には、

HIS GRACE
THE
DUKE OF WELLINGTON
CHANCELLOR
OF THE
UNIVERSITY OF OXFORD
INSTALLED
JUNE 10TH
1834

と書かれています。

ウェリントン公爵閣下
オックスフォード大学学長就任
1834年6月10日



材質は、銅。

直径は38mm。

クラウン銀貨の直径が38.61mmですから、それよりもほんの少し小さいことになります。

ウェリントン公爵

ナポレオン戦争で活躍したアーサー・ウェルズリーが、1814年に叙されて始まった爵位です。

連合王国貴族筆頭の爵位とのこと。


アーサー・ウェルズリー

アーサー・ウェルズリーは英国の軍人、政治家で、首相を二度務めています。

1814年に初代ウェリントン公爵に叙され、1815年にはワーテルローでナポレオンを破っています。

その後、トーリー党(保守党)政治家となり、1828年-30年と1834年の二度首相となっています。

そして、このメダルの通り、1834年6月10日にオックスフォード大学の学長に就任。

次の学長就任が1852年ですから、18年間ほど学長であったことになります。

ただし、1837年のビクトリア女王即位後の時代にも入閣するなど政治に関わっていたようなので、学長就任中も政治活動を続けていたことになります。

東大総長が在任中に、時の内閣に入閣しているようなものでしょうか。

⇒ 補足1 ウェリントン公爵オックスフォード大学学長就任記念 1834年


Portrait of Arthur Wellesley, 1st Duke of Wellington by Thomas Laurence 1814


大英博物館所蔵品

オンラインで調べてみると、大英博物館には、同じデザイン(銘や直径が同じ)の銀製とピューター製のメダルが所蔵されているようです。

しかし、残念ながら銅製は所蔵されていません。

ひとつ疑問があるのは、同じ銘(1834年6月10日就任)であるにもかかわらず、製作年が1833年となっていることです。

1834年の就任を見越して前年の1833年に製作したということでしょうか。

確認ができていないので、このブログでは製作年は1834年としておきます。

⇒ 補足2 ウェリントン公爵オックスフォード大学学長就任記念 1834年




このメダルに出会うまで、私はウェリントン公爵のことなど全く知りませんでした。

私の知的世界を広げてくれたこのメダルに感謝しています。

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国名英国
製作年1834年
発行枚数不明
テーマ(肖像)Arthur Wellesley, the first Duke of Wellington (1769 - 1852)
製作者不明
材質
直径38mm
参照番号Eimer (Wellington), BHM 1663, Eimer 1274




2019年8月17日土曜日

英国銅メダル 詩人アレクサンダー・ポープ 1741年

今回は、1741年に製作された英国の銅製メダルを紹介します。



























表の肖像は、英国の詩人アレクサンダー・ポープ(1688年-1744年)。

詩作の他、ホメロスの「イリアス」や「オデッセイア」の英訳や、シェイクスピア全集の出版をした英国を代表する詩人です。



























裏には、ラテン語で、POETA ANGLUS (English poet、英国詩人)、M・DCC・XLI(1741年) と書かれています。

Mは1000。

Dは500、Cは100なので、DCCは500+100+100=700。

Xは10、Lは50、Iは1で、XはLの左にありマイナス10なので、-10+50+1=41。

従って、製作年は1000+700+41=1741年となります。

製作者は、スイス・ジュネーブ出身のジャック-アントワーヌ・ダシエール(Jacques-Antoine Dassier )。

肖像の右側に、I. A. DASSIER F. とサインがあります。

尚、英国では、James Anthony Dassier という名前で活動していたようです。

1715年生まれなので、26歳の時にこのメダルを製作したことになります。

直径は54mm。

大型といわれるクラウン銀貨の直径が38mmですから、その1.4倍あり、面積でいうと約2倍ですから、かなりの大きさで迫力があります。

このメダルは、ジャック-アントワーヌ・ダシエールが1740年から1744年にかけて製作した16枚の「ロンドン・シリーズ」の中の1枚です。

製作年人物説明
1740Martin Folkes数学者、天文学者
1741Abraham de Moivreフランス人数学者
1741Alexander Pope詩人
1742William Windham政治家
1742Charles Spencer, Duke of Marlborough政治家
1743Archdeacon Ralph Brideoakチチェスター司教
1743John Campbell, Duke of Argyle and Greenwich陸軍元帥
1743Philip Dormer Stanhope, Earl of Chesterfield政治家、外交官
1743Robert Walpole, Earl of Orford, Prime Minister政治家、首相
1744John Carteret政治家
1744William Pulteney政治家
1744Sir Hans Sloaneアイルランド人医師
1744Sir John Barnard, Lord Mayor of London in 1737政治家、ロンドン市長
1744Edmund Halley, Astronomer天文学者
1744Sir Andrew Fountaine古物収集家、建築家
1744Robert Barker医師、発明家

このメダルは、同じものが大英博物館にも所蔵されています。

https://www.britishmuseum.org/research/collection_online/collection_object_details.aspx?objectId=950074&partId=1&people=54079&peoA=54079-2-32&page=1

そしてその所蔵されているメダルは、英国国王ジョージ4世によって1825年に大英博物館に寄贈されたもので、その前所有者はジョージ3世だったとのこと。

自分が所有するメダルと同じ物が大英博物館にもあり、ジョージ3世やジョージ4世が関わっていたと思うと、何だかゾクゾクします。

また、このメダルは、1885年に発行された

Medallic illustrations of the history of Great Britain and Ireland to the death of George II, vol.II

で紹介されています。

P558、P559





















これによると、当初の提案では16枚ではなく、13枚のメダル製作を予定していたようです。

そして、13枚のメダルのセットでの申し込み金額は4ギニーで、一枚売りの価格は7シリング6ペンスだったとのこと。

また、メダルの金型はロンドンで彫られましたが、鋳造は海外(ジュネーブ)で行われたようです。

P565、P566














このメダルの珍しさについては、Not uncommon とありますから、1885年当時は「珍しくはない」ものだったのでしょう。

一体、何枚ぐらい製造されたのか気になります。

P723











ダシエールは、1715年ジュネーブ生まれ、ローマ、ロンドン、セントペテルスブルグで活動しています。

1740年にロンドンに移動、翌年王立造幣局で彫刻師助手となり、1745年にジュネーブに戻っています。

尚、1780年にコペンハーゲンに移動中に亡くなったと書かれていますが、ウィキペディアでは1759年死亡となっています。

さて、最後になりますが、アレクサンダー・ポープ、、、どこかで聞いた名前だと思って調べたところ、何とダン・ブラウンの小説「ダビンチコード」に出てきていました。

主人公のラングドン教授が謎解きをする中で、

In London lies a knight a Pope interred.

という文章が出てきます。

当初、a Pope(ローマ教皇)が埋葬した騎士がロンドンに眠る、と解釈してその墓地をさがしたのですが、

実は a Popeは「ローマ教皇」ではなくA. Pope で、実はこのAlexander Popeのことだったと分かり、ニュートンの墓にたどり着くというものでした。

コインやメダルについて調べていると、様々なことが結びついてきて、本当に世界が広がります。

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国名英国
製作年1741年
発行枚数不明
テーマ(肖像)Alexander Pope (1688-1744)
製作者Jacques-Antoine Dassier (1715-1759)
材質
直径54mm
参照番号MI 198
MI=Medallic illustrations of the history of Great Britain and Ireland to the death of George II, vol.II

2019年8月12日月曜日

銅メダルの魅力

前回、私は、コイン・コレクション・フェア(CCF)に行った際の感想として、「金貨よりも銀貨の方に魅力を感じた」と書きました。

そして、その理由として、

1.経年による色の変化(パティナ)の美しさ

2.相対的な価格の安さ

を挙げました。

しかし、実はその時に銀貨以上に惹きつけられたものがあったのです。

それは銅メダルでした。

(銅メダルとはいっても、オリンピックのメダルではなく、記念メダルのことです)

なぜそんなに惹きつけられたのか、以下にその魅力について述べてみたいと思います。

1.経年による色の変化(パティナ)の美しさ


銀貨のパティナも美しいですが、銅のパティナも実際に見てみると思った以上に魅力的です。

同じ茶色でも、明るい茶もあれば、黒ずんだ茶もあり、何ともいえない「味」を味わうことができるのです。

また、銀貨の場合、オリジナルの輝きなのか、それとも薬品を使ってクリーニングされた輝きなのか、という疑念が入り込む余地があります。

しかし、銅メダルの場合、経年変化が当たり前の年代物がピカピカであれば不自然ですぐに分かるため、そのような疑念とも無縁だと思います。

2.相対的な価格の安さ


銅にも価格はありますが、金銀に比べれば無いに等しい価格です。

(最近の1グラムあたりの価格は、金が5000円、銀が60円に対して銅は0.7円)

従って、例えば10グラムの金貨の場合、金価格だけで5万円です。

それにひきかえ銅自体の価格はほぼゼロですから、銅メダルの価格は、デザイン、希少性、歴史などの付加価値だけです。

その結果、少ない資金でより多くの作品を所蔵することができます。

また、副次的なメリットとして、価格が安いので、偽物が作られる心配もないだろうと思われます。

3.より立体的なデザイン


メダルの実物を見ると分かりますが、硬貨と比べてメダルのデザインはより立体的に作られています。

流通の際の磨耗を気にする必要がないからです。

従って、肖像の厚み、盛り上がりも格段で、よりデザインを楽しむことができます。

4.より大型のサイズ


硬貨の場合、持ち運びの利便性を考慮するため、大きさに限度があります。

それにひきかえメダルの場合、持ち運びの利便性を考慮する必要がありません。

従って、小さいサイズでもクラウン銀貨ほどの大きさがあり、今私の手元にあるメダルの直径は55mmと大型です。

大きなメダルの場合、そのデザインの迫力もさることながら、手に持った時の重量感も堪りません。

5.流通しないのでほぼ磨耗がない


3で述べたように、より立体的なデザインであるにもかかわらず、硬貨のように流通されることも少ないので、磨耗がほとんどありません。

従って、相当古いメダルでも、オリジナルの繊細なデザインを楽しむことができます。

5.様々なテーマ、肖像


通常硬貨で使われる肖像は、国王や女王が多くなります。

それにひきかえメダルの場合は、様々なテーマが扱われるため、芸術家や軍人などより多種の肖像が使われています。

もちろん国王や女王に関わる歴史を知ることは素晴らしいですが、より様々なメダルに使われたテーマや他の肖像を調べることによって、歴史や文化の視野は更に飛躍的に広がります。

以上のように、銅メダルには様々な魅力がありますが、デメリットも考察しておきます。

1.情報が少ない


硬貨の場合、書籍はかなり充実しています。

世界中で発行された硬貨がほぼ網羅されており、発行枚数、グレードごとの価格なども知ることができます。

それにひきかえ、メダルの情報はかなり少ないです。

インターネットで地道に調べるしかありません。

しかし、それもまた楽しみだとも言えるでしょう。

苦労した挙句にやっと突き止めた時の喜びは格別です。

あるメダルを調べていて、同じメダルが英国のビクトリア&アルバート博物館にも所蔵されていることが分かった時は感動しました。

2.適正価格が分からない


上記の通り、情報が少ないため、魅力的なメダルを発見しても、それが高いのか安いのか判断する基準がありません。

従って、色々なメダルを見ることによって、相場観を自分で養っていくしかありません。

ただ、これはあるコイン・ディーラーから聞いたことですが、日本ではメダル目当てに外国から購入することは少なく、硬貨目当てで購入したロットにたまたまメダルが含まれているということが多いとのこと。

従って、そのようにして入手されたメダルであれば、値段も安く設定され、思わぬ掘り出し物に会えるかもしれません。

3.供給も少ない


元々メダルは硬貨に比べて発行量が少ない上に、日本ではメダルに関する情報も少なく需要もないため、供給量自体がかなり少ないと思われます。

コイン・ディーラーによっては殆ど扱っていないところもあるのではないでしょうか。

しかし、入手が困難であればあるほど逆に燃えるのも収集の醍醐味です。

いかがでしょうか。

私も銅メダル収集は始めたばかりですが、上記のデメリットでさえも楽しみに変えながら、銅メダル収集を楽しんでいきたいと思います。

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2019年8月5日月曜日

コイン・コレクション・フェア(CCF)に行って来ました 2019年8月3日(土)

2019年8月3日(土)に、品川プリンスホテルで開催された、コイン・コレクション・フェア(CCF)に行ってきました。


























即売会の会場には、26の業者が一堂に会して、大勢の方がいらしていました。



























一般の本屋さんではコイン収集の本や雑誌も見当たらず、今の日本ではコイン収集をする人も少ないのかと懸念していたので、この盛況を見てちょっと安心しました。

同時に、来場者の平均年齢が高く、若者の姿が少なかったことが、ちょっと気にかかりました。

このようなフェアが、子供や若者の収集者が気軽に参加できるようになれば、裾野が広がって、よりコイン収集が盛り上がるような気がしました。

今回の目的は、

1.様々な国や時代のコインを見て世界を広げる

2.今後のコイン収集の方向性を探る

3.相場観を養う

4.コインのグレードと価格の関係を概観する

などと、行きの電車の中で頭の整理をしていきました。

実際に見て回った時は、上記目的はすっかり忘れていましたが、以下に個人的に(あくまで個人的に)思ったことを羅列してみます。

1.金貨よりも銀貨の方に魅力を感じた

金貨には金貨の輝きがあり勿論美しいのですが、銀貨の方が経年による色の変化(パティナ)がより美しいと改めて思いました。

ましてや、今回購入することはありませんでしたが、金貨に比べて銀貨の方が価格が安いのも魅力的です。

2.まだまだ勉強が必要

とにかく様々な国のコインがあって、目が回るほどでした。

自分のコレクションは英国とその連邦がメインなのですが、それ以外の欧州や南アメリカの国々にも美しいコインが多く、ますます惹きつけられました。

ただし、興味の範囲が広がったことに伴い、ますます勉強が必要になりました。

様々な国のコインに関連した歴史、地理、経済、文化・・・。

更に世界が広がっていきます。

3.相場はかなり高い

自分がニュージーランドで入手したものと同等程度(と思われる)コインが数倍の価格で売られていました。

しかし、確かに日本の地価は高く、また、品川プリンスホテルの一室を借りてフェアを開催するのですから、経費がかかるのは理解できます。

今後、自分が欲しいコインの方向性と入手困難度に合わせて、財布の中身と相談しながら購入を考えていきたいと思います。

因みに、以下は会場で耳に挟んだ会話です。

「ここは、見にくるところであって、買うところではないよ」

「そうですね。でも実はもう何枚か買っちゃいました」

「あはは、俺もだよ」

当日の東京の気温は33℃で日差しも相当きつかったのですが、素晴らしいコインを多数みることができ、思い切って行って本当に良かったと思います。

最後に、ひとつ反省を。

会場に一歩踏み込むと、周りの人がみんな業者と旧知のようで、収集のプロに見えてしまい、思うようにキャビネットの中のコインを見せてもらうことすら言い出せませんでした。

このようなフェアに初めて足を運んだこともあり、かなりアウェイ感を感じて萎縮してしまったのです。

実は、「ああ、やっぱりキャビネットから出してもらって手に取ってみればよかったなあ」と悔やんでいるコインがあったのです。

その業者の店に行ってみようかと考えているところです。

まあ、機会があればこういうフェアにも積極的に参加して、慣れていくことにします。

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英国 エドワード7世 1ペニー銅貨 1910年

1910年に英国で発行された1ペニー銅貨を紹介します。 1910年は、エドワード7世の在位中(1901年ー1910年)最後の年に当たります。 エドワード7世はビクトリア女王の長男。 ビクトリア女王の治世が長かったせいで、即位したのは59歳の時だったとか。 若かりし頃の紅顔の...