オーストラリアの1フローリン記念銀貨を紹介します。
1927年にオーストラリアの首都キャンベラの国会議事堂開業を記念して発行されました。
オーストラリアで最初の記念硬貨でもありますが、この銀貨は私がサンデーマーケットで散々悩んだ挙句に初めて購入したコインなので、私にとっても特別な記念の銀貨です。
表側は、英国国王ジョージ5世の肖像が描かれています。
彫刻師は、Edgar Bertram MacKennal。
そして裏側は、上部には装飾されたパネルの中に国会議事堂が描かれ、中ほどには交叉したメイス(合成棍棒)、そして下部には重厚に装飾されたパネルに開業の年が書かれています。
彫刻師は、George Kruger Gray。
なんと美しいデザインでしょう!
そして、多少細部に擦れは見られるものの、銀貨特有のパティナ(味わい)もあり素晴らしいです。
ただし、最初にも書いた通りオーストラリアで最初の記念硬貨ということもあり、各家庭の引出しや箱の中に大量に退蔵されているらしく、発行枚数は200万枚とそれほど多くないにもかかわらず、あまり珍しいものではないとのこと。
従って、それほど価格も上昇していません。
しかし、そんなことは関係ありません。
たまたま私は今、アイザック・アシモフの「黒後家蜘蛛(くろごけぐも)の会 2」という小説を読んでいるのですが、その中の「鉄の宝玉」という章に出てくる宝石商の台詞に、今の私の気持ちにピッタリのものがあったので紹介します。
「わたしはきれいだからこれをお見せしているのであって、高価だからお見せしているのではないのです」(池 央耿氏訳)
これこそがコイン収集における私のモットーであります。
よくぞ言ってくれました。
この銀貨は純度が92.5%、重量は11.31グラム、直径は28.5ミリです。
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