おさらいになりますが、トランスヴァール共和国は、ボーア人(オランダ系)によって建国され、1852年から1877年までと1881年から1902年まで、現在の南アフリカの北部に存在していました。
一時英国に併合されたものの、第一次ボーア戦争(1880年-1881年)で独立を回復、しかし第2次ボーア戦争(1899年-1902年)の結果、英国に再併合されました。
この銀貨も、第2次ボーア戦争勃発の2年前である、1897年(明治30年)に発行されています。
表には、ポール・クルーガー(クリューガー)大統領の肖像。
ただし、2-1/2シリング銀貨とは違い、アフリカーンス語の ZUID AFRIKAANSCHE REPUBLIEK は書かれていません。
<2-1/2シリング銀貨:表> |
その代わりに、裏側に ZUID AFRIK. REPUB. と短縮形で書かれています。
また、トランスヴァール共和国の国章も、鷲、トランスヴァール共和国の国旗、バナーに書かれた「結束は力なり」のモットーもない省略形となっています。
そして、中心の錨、左上のライオン、右上の武器を持った男、そして下の幌馬車だけが描かれています。
<2-1/2シリング銀貨:裏> |
<トランスヴァール共和国国章> |
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この銀貨も、2-1/2シリング銀貨と同様に、両面とも彫刻師は Otto Schultz です。
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