クライストチャーチのアンティークショップで見つけました。
私のコレクションも遂にセイロン島に上陸です。
私「すいません、これをください」(と、箱の中から選び出した銀貨をカウンターに置く)
店のおばさん「あら、ずいぶん小さいコインね」(と、私の顔を見ながら驚く)
店のおじさん「それはどこのコインだい?」(と、横から口を挟む)
店のおばさん「えーと、どこの国かしら」(と、コインを覗き込む)
私「セイロンです」(と、会話に割り込む)
店のおじさん「ああセイロンか。今のスリランカだね」(と、自慢げに知識を披露する)
私「そうですね」(と、付き合う)
店のおばさん「これはいくらだったかしら、、、」(と、値札を探す)
私「箱に2ドルって書いてありますよ」(と、死角になっていた箱の反対側を指し示す)
店のおばさん「あら、ほんとだ」(と、納得する)
ということで、上記の寸劇(全て事実です)にもある通り、確かに、店のおばさんが驚くほどこの銀貨は小さいです。
直径は1.55cmしかありません。
この通り、日本の1円玉より小さいのです。
銀の含有量は80%。
重さは1.1664gですが、それでも立派な銀貨です。
セイロンの通貨はルピーで、1ルピー=100セントと十進法が使われています。
カナダがアメリカとの関係で十進法のセントを使用したのはすぐに合点がいきましたが、すぐ隣のインドが1ルピー=16アンナの時代に、どうして十進法が採用されたのか是非知りたいものです。
尚、当時のカナダの5セント銀貨も同じ寸法の1.55cmでした(ただし、銀の含有量は92.5%のスターリングシルバー)。
当時のセイロンとカナダの為替の交換比率はおよそ2:1だったのでしょうか。
表は、王冠を被ったエドワード7世の右向きの胸像。
周りの銘は、EDWARD VII KING & EMPEROR です。
彫刻師は、George William de Saulles(1862-1903)で、胸像の下に De S.とイニシャルが見えます。
裏は、中央に椰子の木(?)があり、10 CENTSと額が書かれています。
周りは、上にCEYLONと国名、左にはタミル語で10セント、右にはシンハラ語で10セントと表記され、下には1907と年号が記されています。
彫刻師は、Leonard Charles Wyon (1826-1891) です。
エドワード7世在位中(1901年ー1910年)の年別鋳造枚数はこちらです。
在位期間中の平均鋳造枚数1.2百万枚に対して、1907年の鋳造枚数は最も少なく半分以下の0.5百万枚ですから、かなり貴重といえるかもしれません。
尚、セイロンは、
1505-1658 ポルトガル領
1658-1796 オランダ領
1815-1948 英国領(1796-1815はナポレオン戦争関係で英国が非公式に領有)
と、西洋列強に領有されていました。
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