2019年12月24日火曜日

英国 ジョージ5世 6ペンス銀貨 1934年

今回は、英国で1934年に鋳造された6ペンス銀貨について紹介します。



直径20mmの1円よりちょっと小さくて、直径は19mm。

ただし、重さは2.83g(1円は1g)、銀の含有量は50.0%です。

この6ペンス銀貨は、とにかくラッキーコイン。

取り分けられた自分のクリスマス・プディングに入っていたら良いことがある、

結婚式の時に身に着けると幸せになる、

とのこと。

この銀貨は、これまでに何人のクリスマス・プディングに入り、何人の花嫁の左側の靴に入ってきたのでしょうか。

とりあえず、噛み跡はないようです。























表は、ジョージ5世の左向きの肖像が描かれています。

ジョージ5世の6ペンス銀貨は、鋳造年によって以下の4つのタイプがあります。

1.タイプ1 1911年ー1920年 銀の含有量92.5%

2.タイプ2 1920年ー1926年 変更点:銀の含有量50.0%

3.タイプ3 1926年ー1927年 変更点:肖像の修正

4.タイプ4 1927年ー1936年 変更点:裏側のデザイン変更

この1934年鋳造の銀貨はタイプ4ということになります。

銘は、GEORGIVS V D.G.BRITT: OMN: REX F. D. IND: IMP:。

George V, by the Grace of God, King of all Britains, Defender of the Faith, Emperor of India

ジョージ5世、神の恩寵による英国の国王、信教擁護者、インド皇帝

彫刻師は、オーストラリアのメダリスト Edgar Bertram MacKennal (1863-1931)。

本当は首の断面に B.M. のイニシャルがあるらしいですが、残念ながらこの銀貨は摩耗していて見えません。























裏は、2つに枝分かれしその先に合計6個のドングリが付いた、3本のオークの小枝が組み合わされて描かれています。

紋章や王冠などを見慣れた目には、ちょっと変わったデザインで、好きです。

上部に SIX PENCEと金額が、下部に A・1934・D と年が、それぞれ記されています。

両脇のADは、紀元後という意味でしょうか?

まだ経験が浅いせいか、年と一緒に記されている例は、他に見たことがありません。

彫刻師は、George Kruger Gray (1880-1943)。















中央に、KG のイニシャルが見えます。

1934年の鋳造枚数は9.3百万枚。



タイプ4の平均鋳造枚数が18.3百万枚なので、そのおよそ半分の鋳造枚数です。

奇しくも、今日はクリスマス・イブ。

残念ながら我が家にクリスマス・プディングはありませんが、この6ペンス銀貨を眺めながら、夕食後にチーズケーキを食べたいと思います。

みなさん、メリー・クリスマス!

にほんブログ村 コレクションブログ コイン・貨幣へ
にほんブログ村

国名英国
金額6ペンス
発行年1934年
発行枚数9,304,000
統治者ジョージ5世(在位1910-1936)
硬貨タイプ標準流通貨
材質銀(.500)
重量2.83g
直径19mm
参照番号KM#832, Sp#4040-1

0 件のコメント:

コメントを投稿

英国 エドワード7世 1ペニー銅貨 1910年

1910年に英国で発行された1ペニー銅貨を紹介します。 1910年は、エドワード7世の在位中(1901年ー1910年)最後の年に当たります。 エドワード7世はビクトリア女王の長男。 ビクトリア女王の治世が長かったせいで、即位したのは59歳の時だったとか。 若かりし頃の紅顔の...