2019年12月13日金曜日

ニュージーランド エリザベス2世 1ドル白銅貨 1979年

今日は、1979年に鋳造されたニュージーランドの1ドル白銅貨を紹介します。

つい最近の硬貨だと思ったのですが、考えてみればもう40年前になります。

先日、配偶者が通う英会話教室の先生が、私にと言ってくれました。

もう亡くなった弟さんが集めていたコインの中の1枚とのこと。

そんな貴重な1枚を頂けるなんて、嬉しい限りです。

額面は1ニュージーランド・ドルで、直径38.61mm、重さ28.28gと、大きさ、重さは、昔のクラウン銀貨と同じです。

材質は銀ではなく、銅とニッケルの合金の白銅ですが、表面が鏡のようにピカピカに仕上げられていて、とても美しいです。























表は、ティアラを被り、右を向いたエリザベス2世の胸像が描かれています。

三連のネックレス、イヤリングも付けられていて、とても煌びやかです。

下の写真を見ると、このティアラを被っているせいか、確かに、女王陛下も非常に嬉しそうです。

















このティアラは、「アレキサンドラ皇后のココシュニック・ティアラ」と呼ばれるものだとのこと。

















1888年に、エリザベス女王の曾祖母にあたるアレキサンドラ皇后に、エドワード7世(当時はまだ皇太子)との結婚25周年を記念して、贈られたというティアラです。

それをエリザベス女王が受け継いでいます。

「ココシュニック」とはロシアの伝統的な頭飾りだとのこと。

なぜここでロシアが出てくるかというと、、、。

アレキサンドラ皇后には妹がいて、その妹はロシア皇帝アレキサンドル3世に嫁いで、マリア・フォードロヴナ皇后となりました。

そして、アレキサンドラ皇后が結婚25周年の際、その妹が所有していたココシュニック・ティアラと同じようなものが欲しいと所望して作られたとのこと。

61本のプラチナバーと、488個のダイヤモンドが散りばめられていて、2つの最も重いダイヤモンドは1個あたり3.25カラットあるそうです。

言ってみるものです。

銘は、ELIZABETH II QUEEN OF NEW ZEALAND 1979。

「(英国)女王」ではなく「ニュージーランド女王」というところが、個人的には好きです。

彫刻師は、ロンドン生まれのニュージーランド人芸術家 George James Berry (1906-1979)。























裏は、中央には王冠とニュージーランドの盾、その両脇にはニュージーランドの象徴であるシルバーファーン(銀シダ)が描かれています。






















盾は、縦に3分割されていて、左側が北島、右側が南島、そして中央はクック海峡を表しているとのこと。

そして、

左上:国旗にも描かれている南十字星

左下:農業のシンボルである麦の束

中央:海上交易のシンボルである3隻の船

右上:畜産業のシンボルである羊の毛皮

右下:工業のシンボルである交差したハンマー

が描かれています。

銘は、額面の ONE DOLLAR のみ。

彫刻師は、英国人の William Maving Gardner です。

今まで現代のコインは基本的に収集対象外だったのですが、英会話の先生のご厚意からこの白銅貨をいただいて、英国王室のティアラの由来やニュージーランドの国章の意味を知ることができました。

ありがとうございました。

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国名ニュージーランド
金額1ドル
発行年1979年
発行枚数110,000 + 85,000(プルーフ)
統治者エリザベス2世(在位1952-)
硬貨タイプ非流通貨
材質白銅
重量28.28g
直径38.61mm
参照番号KM#48



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