鋳造年は1886年。
日本の元号でいうと、明治19年に当たります。
イタリアは、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世によって1861年に統一されましたが、この銀貨が作られた1886年は、2代目のウンベルト1世の時代でした。
この銀貨の直径は23mm、重さは5g、銀の含有量は83.5%です。
表は、ウンベルト1世の右向きの胸像です。
周りには、UMBERTO I RE D'ITALIA 1886 と銘があります。
彫刻師は、ローマ造幣局の Filippo Speranza (1839 - 1903)で、首の下に、SPERANZA とサインが見えます。
裏は、アヌンツィアータの首輪と共に、王冠の乗ったサヴォイア家の紋章が中央に描かれ、左右に L 1(=1リラ)と金額が記されています。
サヴォイア家の紋章 |
リースの右下には、ローマ造幣局を表す ”R” が見えます。
また、この銀貨のエッジには、FERT の文字が刻まれています。
これは、ラテン語の Foedere Et Religione Tenemur の頭文字で、
我等、法と神によって守られん
という国の標語だそうです。
この銀貨は、ニュージーランド・クライストチャーチのコインディーラーのお店で見つけました。
イタリアからの移民が持ってきたのか、それともイタリアに従軍した兵士が持ち帰ってきたのか?
いずれにせよ、この銀貨を手にすることによって、イタリア王国やウンベルト1世を知ることができ、また世界が広がりました。
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