1899年は、日本の元号でいうと、明治32年にあたります。
クライストチャーチのリカトン・サンデーマーケットで、インド人のおじさんの店で見つけました。
写真では上手く写っているか分かりませんが、ほかの銅貨と比べて黒光りが目立って、これまたいい味を出しています。
また、摩耗面が目立つ割に、王冠の細部などがよく残っていて、美しいです。
表側は、左を向いたビクトリア女王の胸像です。
3種類ある胸像、
1.Young Head (1839-1860)
2.Bun Head (1860-1894)
3.Old Veiled Head (1895-1901)
の内、3番目のOld Veiled Headの胸像です。
周りには、
VICTORIA・DEI・GRA・BRITT・REGINA・FID・DEF・IND・IMP
と銘が書かれています。
Victoria by the Grace of God Queen of the Britains Defender of the Faith Empress of India
ビクトリア、神の恩寵による英国の女王にして信教擁護者そしてインド女帝
IND・IMP(Empress of India)=インド女帝という言葉は、Old Veiled Head (1895-1901)以前には使われていない言葉です。
これは、1877年以降、英国の君主がインド皇帝を兼ねる同君連合となったことを受けての変更です。
彫刻師は、Thomas Brock(1847-1922)。
写真では見づらいですが、胸像の右下(INDのDの左上)に、T.B.のイニシャルがあります。
裏側は、右向きに着座したブリタニアが描かれています。
左手でトライデント(三つ叉)を持ち、右手はユニオン旗の描かれた盾に置かれています。
彫刻師は、Leonard Charles Wyon(1826-1891)。
Bun Head (1860-1894) のブリタニアと同じ彫刻師ですが、Old Veiled Head (1895-1901) では、背景の灯台や帆船は描かれていません。
参考:1876年の裏面 背景に灯台や帆船 |
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